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子宮にできるがんの種類について

子宮にできるがんの種類について

監修:上田豊先生(大阪大学大学院 医学系研究科 産科学婦人科学・講師)
<2024年6月28日更新>

子宮頸がんと子宮がんの違いは?

子宮頸がんは、子宮がんの一種です。子宮がんは、「がん」が発生する場所によって2種類あります。
子宮の入り口にできる子宮頸がんと、子宮の奥(赤ちゃんを育てる子宮体部の内側)にできる子宮体がんです。この2種類は、発症する年齢も原因も違います。

子宮がんは、「がん」が発生する場所によって2種類あります:子宮体部ー子宮体がん | 子宮頚部ー子宮頸がん

子宮頸がんが20代後半から多くなり若い世代でも発症するのに対して、子宮体がんは40代以降で発症が増えるといわれています。
そして、子宮頸がんがヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を主な原因とするのに対し、子宮体がんの主な原因はエストロゲン(女性ホルモン)による長期的な刺激です。

表:【子宮頸がん】発生部位-子宮の入り口の子宮頸部、発症年齢-20代後半から多くなり、30代後半~40代で最も多くなる、主な発生原因-ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染 | 【子宮体がん(子宮内膜がん)】発生部位-胎児を育てる子宮体部の内側にある子宮内膜、発症年齢-40代から多くなり、50~60代で最も多くなる、主な発生原因-エストロゲン(女性ホルモン)による長期的な刺激

日本婦人科腫瘍学会.患者さんとご家族のための 子宮頸がん・子宮がん・卵巣がん 治療ガイドライン第2版(2016年)
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)全国がん罹患データ(2016年~2019年)

子宮頸がんには種類があるの?

子宮頸がんは、がんの発生する場所によって大きく二つに分けられます。
一つは、「扁平(へんぺい)上皮がん」といって、子宮頸部の入り口にある粘膜組織の扁平上皮細胞から発生するもの。
そしてもう一つは、「腺がん」といって子宮体部近くにある腺組織の円柱(えんちゅう)上皮細胞から発生するものです。

子宮頸がんは、がんの発生する場所によって大きく2つの種類に分けられます:扁平上皮がん-検診で比較的見つかりやすい | 腺がん-検診で見つけづらい可能性がある

参考:国立がん研究センターがん情報サービス「子宮頸がん 予防・検診」

このうち「腺がん」は検診で簡単に見つけることが出来ません。さらにこの「腺がん」は、転移しやすい特徴があるため、治りにくいがんとされています。

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※日本婦人科腫瘍学会.患者さんとご家族のための子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん 治療ガイドライン第3版(2023年)

監修 上田 豊 先生
大阪大学大学院 医学系研究科 産科学婦人科学・講師

1996年、大阪大学医学部卒業。2018年から大阪大学大学院医学系研究科産科学婦人科学・講師。婦人科がんの治療に携わりつつ、子宮頸がん予防の啓発に取り組む。日本産科婦人科学会:専門医・指導医、日本婦人科腫瘍学会:専門医・指導医、社会医学系専門医・指導医、日本疫学会:上級疫学専門家。

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